今回は外壁に生える「苔」についてお話しします。 皆さん、外壁に苔が生えているのを見たことはありませんか?
特に梅雨の時期や湿気の多い季節に苔が繁殖しやすいですが、秋から冬にかけても苔が発生することもあります。
また、夏場であれば2階に設置している室外機の水が上手く排水できず、外壁を伝って滴りおちている箇所に苔が発生したりもします。
苔から外壁を守るためにはどうすれば良いのでしょうか?
苔の生えやすい時期とその原因
苔は湿気を好む植物で、梅雨の時期に特に多く見られますが、実は10月に「コスギゴケ」という苔が成熟し、11月から12月にかけて胞子をまき始めます。 これにより、冬の間に外壁に苔が生え始めることがあります。
特に注意したいのが、苔が発生する場所です。風通しが悪く、草木が生い茂る場所や日が当たらない影の部分では、湿度が高いため苔が繁殖しやすくなります。
また、外壁塗装をしてから何年か経過していると、塗膜が劣化して湿気を吸収しやすくなり、苔の発生を助長します。
苔が生える原因とは?
苔はカビと同じく、胞子を飛ばして繁殖します。 苔の胞子は風に乗って飛び散り、壁や地面に付着します。
その後、湿度と栄養が十分であれば、苔は成長を始め、やがて繁殖していきます。
苔はどんな硬い面にも根を下ろすことができ、コンクリートや石の上でも見かけることがあります。
特に外壁や塗装面は、湿気がこもりやすく、苔が根付く場所となりやすいのです。
新築の家や外壁塗装した家には苔が生えにくい?
新築の家や新しく塗装した家に苔が生えていないのは、防水性がしっかりしているからです。
外壁に防水加工を施すことで、水分が浸透しにくく、苔が生えにくくなります。
しかし、時間が経つとともに防水機能が劣化し、湿気が内部に入りやすくなるため、苔が育つ環境が整ってしまうのです。
防水機能が劣化してしまう原因としては、紫外線や風雨による塗装の摩耗が挙げられます。
こうした劣化が進むと、外壁の湿度が高まり、苔の繁殖が始まるのです。
苔が生えてしまったらどうするべきか?
外壁に苔が生えてしまった場合、早期に対処することが重要です。苔が生えたばかりの初期段階であれば、手が届く範囲であれば自分で清掃できます。
早期の対処が外壁の長寿命化にもつながります。
1. サイディング外壁の場合
サイディングは凸凹しているため、苔が生えやすい外壁材です。
サイディングの苔は、中性洗剤を使って柔らかいスポンジやブラシで軽く擦ると、初期の苔なら比較的簡単に除去できます。
ただし、擦りすぎて塗膜に傷をつけないように気を付けましょう。
2. モルタル外壁の場合
モルタル外壁も比較的苔が生えやすい場所ですが、ホースの水で外壁を洗い流し、ブラシで擦るだけで苔を落とせる場合があります。
硬すぎないブラシを使用することが重要です。
それでも落ちにくい場合は、中性洗剤や苔専用洗浄剤を使うと効果的です。
3. タイル外壁の場合
タイルは比較的苔が生えにくい外壁ですが、定期的に水で洗い流し、ブラシや洗剤で軽く擦ることをおすすめします。
苔が生えても比較的取り除きやすいため、定期的なメンテナンスで問題を防げます。
4. リシン・スタッコ塗装の場合
リシンやスタッコ塗装は表面が凹凸しているため、苔の胞子が付きやすいです。
苔専用の洗剤を使い、モップやスポンジで擦り取る方法が有効です。
ただし、力を入れすぎると外壁が傷つく可能性があるため、適切な力加減で作業しましょう。
苔が外壁に生えるとどう影響するのか?
苔が外壁に生えることには、いくつかの問題点があります
1. 外壁の劣化
苔が生えていると、外壁が湿気を吸い込み、劣化が進みます。
特にモルタルやサイディングなどの外壁材では、苔が湿気を保ち、腐食やひび割れの原因となることがあります。
2. 変色の原因
苔は時間と共に外壁の色を変える原因となります。
見た目が悪くなるだけでなく、住宅の価値にも影響を及ぼす可能性があります。
3. カビや藻の発生
苔が生えていると、その周りにカビや藻も発生しやすくなります。
カビはアレルギーや健康問題を引き起こすことがあるため、注意が必要です。
4. 建物内部への湿気の浸透
外壁の湿気が内部に浸透することがあり、これが建物全体の耐久性を低下させる要因となります。
苔が外壁に生えると、見た目が悪くなるだけでなく、建物へのダメージを引き起こす原因となります。
特に湿気が多い福岡や糸島の地域では、苔が繁殖しやすいため、早期に対処することが重要です。
初期段階であれば、自分で簡単に対処できますが、ひどくなる前に専門業者に頼むことも一つの方法です。
お困りのことなどありましたら、ぜひペンテックまでご相談ください。